でんぶんじょの楽しみ

ドライブと山とスキーを最高に楽しむ。時折スピリチュアル。

このところの良いライブ ギター三昧編

 
アサヒ・ビールのロビーコンサート。
ギター三昧 by 4 guitaristというイベントへ行ってきた。
ドネーション制度をとっていて、ミュージックチャージはない!
しかもビールも飲めるというすばらしいイベントである。
会場は浅草の例のフランス人だっけ?アーティストが作成した金色のビールの泡のようなオブジェが目立つあの建物が目印!
 
4人のギターリストが一同に会するコンサートで、メンバーは鈴木大介鬼怒無月、尾尻雅弘、助川太郎。
クラシック、ブラジル、スペインが混在し織りなす素晴らしい演奏だったなあ。
音色とタッチの違い、各々の個性がぶつかり合う名演だった。
ギターの楽しさを見せてくれたのと、ブラジル人の作曲家やギタリストの良い紹介にもなった今回のコンサート、とても勉強になりました。
 
思ったより満員で会社定時で飛び出したのに席は後方しかなし。
 
隣や前後の男性が演奏中写真や動画を撮る音が気になった。(マナー悪し)
男性のディープ・ファンが多いのだろうか・・・・。
 
以下プログラム
 
第一部
鈴木x鬼怒
子象の行進  ヘンリー・マンシー二
黄昏のビギン 中村八大
ロロ       エグベルト・ジスモンチ
 
尾尻x助川
ギターのためのエチュード 林光
組曲 肖像より ピシンギ-ニャ シキーニャゴンザーカ   ハダメス・ニャタリ
 
第二部
 
尾尻x鈴木
ジョビニアーナ第一番 セルジオ・アサド
 
鬼怒x助川
ア・ファリャ・ダ・パイシャオン エグベルト・ジスモンチ
 
鈴木x鬼怒
ザ・メラネシアン・サンズ 鈴木大介
 
4人で
4つの風のダンサ マルコ・ペレイラ
ブラジル アリ・バホーゾ
リベルタンゴ アストル・ピアスラ
 
アンコール
スペイン(アランフェス協奏曲) チック・コリア
 
この濃い内容。
一瞬も見逃すまいと思い瞬きをしなかったので、目の玉が乾燥しました・・・。
お客さんはご満悦だったと思います。
同日にはスティーブ・ライヒの来日公演があり、私はそちらに行こうか迷ったのだが、こっちで良かったと思っている。ナゴヤ・ギターでミニマルなギター演奏も偶然聴けたし良かったわ。
ギター各界の大御所が集合した今回のコンサート。
 
助川さんもブラジル音楽界ではベテランだが、この4名の中では一番お若い。
音や演奏も若さみなぎる力強さを感じました。(PAのせいか音が一番デカかった・・・)
鈴木さんはクラシック界の中心におり、最近では若手ギターリストの育成にも力を注がれている。
個人的には氏の音色と表現力の美しさにはいつも感動させられる。今回も同様。
尾尻さんと鬼怒さんは前述の二人より一つ上の世代。
重鎮らしい深い経験に基づくテクニックと表現が抜群でした。
ちなみに尾尻さんは鈴木さんと助川さんのお師匠でもあるそうです。
鬼怒さんだけが少しお三方とはバックグラウンドが違い、プログレアバンギャルドであり、独学だという点において個性の強さを放っていたように思います。(クラシックギターをピックで弾かれますし。)
 
全部素晴らしかったのだが、個人的に新鮮さでいうとハダメス・ニャタリの肖像とアサドのジョビニアーナ(ジョビンにささげた曲)がクラシカルな中に、ブラジル特有のダイナミズムと躍動感がある演奏と曲が印象的だった。
あとはマルコ・ペレイラの曲も同じ印象を持って個人的には素敵な曲だなあと思いました。
アンコールのスペインでは、月並みな表現で申し訳ございませんが、パコ、アルディメオラ、マクラフリンのスーパーギタートリオばりのテンションでした。
 
個人的に最近ブラジルの作曲家の深みにはまりつつあるのですが、またまた勢いづけられたコンサートでした。
またギターソロに走る予感というか走ると思います。
自分の技量にあった選曲となると一気に狭まりますが・・・・。
バーデン、ジョアンのソロもしょぼい出来で弾いている状況なのに新しい曲練習してもよいのやら・・・。
 
Paulo Bellinati が柔らかい演奏で好きなんですが、氏が演奏するLamentos do Morro等ガロートの曲もいいなあと思っています。(悲しや弾けるかどうかは別として・・・・・)
バーデンやラファエルとは違ってなんか落ち着くんですよね。
 
↓Pauro Bellinatiさんの演奏