バリ島 ウブドの渓流沿いハイキング往路 前編
ウブドの朝はとても気持ちがいい。
南国らしい鳥の声(カラスではなく)が窓から朝日と共に差し込む。
部屋には大きなテラスがあり、気持ちのよいテーブルセットで朝食を取ることもできるだろう。
天井まで一面がガラス窓の為、開放感がありとても明るい。
早速朝食を取りに食堂へ向かった。
ここに来て気づいた事がある。
木々が朝になると一斉に葉を落とすこと。
毎朝朝食をとる8時頃になると、一本の大きな木からハラハラと雨のように葉っぱが落っこちる。
パンケーキを頬張りながら、自然に木々が葉を落とすという習性があることをママに教えてもらった。
とても神聖な気持ちにさせられた。
じ~っと木々を見ていると自分も木になったような不思議な感覚。
今日はウブドの自然の中を散歩する事にした。
フロントデスクでホテルからウブド中心部へ行くちょっとしたハイキングコースがあるのを聞いた。
川のせせらぎが聞こえていたが、その細い川沿いをずっと歩いて行くらしい。
地図をもらい、フロントのスタッフに見送られて、ママと早速ホテルの裏手から川べりに降りる石段を下った。
やっと階段を降り切ると、細い川に沿ってケモノ道程度の小道が途中途切れながらも続いている。
足を踏み外さないように歩き進めると、左手には民家が立ち並んでいるのが見える。
そして民家で飼われている乳牛のうぉ~~っっという鳴き声が聞こえてきた。
しかもそいつは放牧されているようで、狭いケモノ道のど真ん中で草を食べているのが見えた。
「ママ~、前に牛がおるっ 通れんよ」
私は昔から牛でも犬でも自分のペットでないものには、非常に恐れを抱くのが常であった。
ママも一瞬ほんとだねっとつぶやいたが、何食わぬ顔で前進して行った。
牛がほぼママの3mぐらい前に迫った時、ガサッと草を踏み分け退いた。
だがちょこっと一人通れるぐらいしかどいてくれないらしい。
それでも屁でもない感じで、ママは牛の真横を横切った。
牛は一瞬ママの背負っていたリュックに鼻っ先をくっつけたように見えた。
私はその後を恐怖心でおぼつかない足取りで、川と牛との狭い間を通り抜けた。
人間起こりうる最悪の状況を想定するものだ。冷や汗がタラっと流れる。
川べりは牛ばかりではなく、沐浴をする村人達でも賑わっていた。
子どもからお年寄りまで朝のお清めをしている。
お邪魔にならないように、バリの言葉でごあいさつして通り過ぎた。
川べりから坂道へ続く道があり、上ってみることにした。
登り切ると民家の庭先に出た。
その先に足を進めると、舗装された道路が出てきた。
つづく。
南国らしい鳥の声(カラスではなく)が窓から朝日と共に差し込む。
部屋には大きなテラスがあり、気持ちのよいテーブルセットで朝食を取ることもできるだろう。
天井まで一面がガラス窓の為、開放感がありとても明るい。
早速朝食を取りに食堂へ向かった。
ここに来て気づいた事がある。
木々が朝になると一斉に葉を落とすこと。
毎朝朝食をとる8時頃になると、一本の大きな木からハラハラと雨のように葉っぱが落っこちる。
パンケーキを頬張りながら、自然に木々が葉を落とすという習性があることをママに教えてもらった。
とても神聖な気持ちにさせられた。
じ~っと木々を見ていると自分も木になったような不思議な感覚。
今日はウブドの自然の中を散歩する事にした。
フロントデスクでホテルからウブド中心部へ行くちょっとしたハイキングコースがあるのを聞いた。
川のせせらぎが聞こえていたが、その細い川沿いをずっと歩いて行くらしい。
地図をもらい、フロントのスタッフに見送られて、ママと早速ホテルの裏手から川べりに降りる石段を下った。
やっと階段を降り切ると、細い川に沿ってケモノ道程度の小道が途中途切れながらも続いている。
足を踏み外さないように歩き進めると、左手には民家が立ち並んでいるのが見える。
そして民家で飼われている乳牛のうぉ~~っっという鳴き声が聞こえてきた。
しかもそいつは放牧されているようで、狭いケモノ道のど真ん中で草を食べているのが見えた。
「ママ~、前に牛がおるっ 通れんよ」
私は昔から牛でも犬でも自分のペットでないものには、非常に恐れを抱くのが常であった。
ママも一瞬ほんとだねっとつぶやいたが、何食わぬ顔で前進して行った。
牛がほぼママの3mぐらい前に迫った時、ガサッと草を踏み分け退いた。
だがちょこっと一人通れるぐらいしかどいてくれないらしい。
それでも屁でもない感じで、ママは牛の真横を横切った。
牛は一瞬ママの背負っていたリュックに鼻っ先をくっつけたように見えた。
私はその後を恐怖心でおぼつかない足取りで、川と牛との狭い間を通り抜けた。
人間起こりうる最悪の状況を想定するものだ。冷や汗がタラっと流れる。
川べりは牛ばかりではなく、沐浴をする村人達でも賑わっていた。
子どもからお年寄りまで朝のお清めをしている。
お邪魔にならないように、バリの言葉でごあいさつして通り過ぎた。
川べりから坂道へ続く道があり、上ってみることにした。
登り切ると民家の庭先に出た。
その先に足を進めると、舗装された道路が出てきた。
つづく。