でんぶんじょの楽しみ

ドライブと山とスキーを最高に楽しむ。時折スピリチュアル。

バリ島 ウブドの渓流沿いハイキング往路 後編

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道路は幅が5mぐらいの狭いもので谷の斜面に続いていた。
車やバイクの往来も多く端を歩かないと危ないところだ。

しばらく歩くと、遠くに犬が何匹もウロウロしているのが見えた。
こちらをじ~っと見据えて待ち構えているようで嫌な予感がした。
間違いなく威嚇モードである。

「ママ、犬おるね。噛まれんよね?」

いや~な予感通り、牙むき出しで走り寄ってきた。
私:「!!!」
ママ:「・・・・」

ママはすごい。犬を完全無視して通過した。
犬はしつこくママにまとわりついて吠え続けた。
それでも完全無視。

噛んだら呪うぞっと不気味な念をこめて私も通過。
恐ろしくてたまらなかったが、民家から飼い主らしき人が追っ払ってくれたのでひと安心。

帰りもここを通るかと思うととても気分が重くなった。

犬やら牛やらにビビらされたが、ようやく落着きを取り戻して歩き始めた。
周りは緑に囲まれてとても気持ちが良い。
しかも観光客の姿が殆ど見られない。
ある意味静か過ぎて不安になるぐらいだ。

蛇行する道路は上り坂になり、ママの足取りが重くなってきたようだ。
後ろを振り返ると、30m程度後方を歩いていた。
日頃の運動部不足とメタボがあだとなった。

坂道のあちこちで絵画の販売所がある。
こういったアトリエ兼販売所がちらほら見られる。
こんなところにアトリエがあるとはとても不思議だ。
ぺインターの親父さんがちょうど描いている絵が気になった。


しばらく行くと、中小規模なホテルやヴィラが集まる集落に出た。
ここまで来ると観光客の姿もちらほらと見られた。

舗装されていない砂利道を歩いて行くと、今度はさらに谷と谷に囲まれた草むらの道になった。
これは面白い。そしてベストヴューだ!

まっすぐ伸びている小道。
南国らしいヤシの木、丈の長い雑草が青々と茂り、緑の香りが鼻腔に広がる。
懐かしい田舎の山々を駆け抜けた子供の頃の記憶が呼び覚まされる。
とても郷愁を感じる場面だった。
日本にいても、このような郷愁を感じることは稀である。
個人的には絶景100選になると思う。

緑の渓谷の向こうに5つ星ホテルが悠々佇んでいる。
さすがに絶景を選んで建設したのだろう。

まっすぐまっすぐ歩き、下り坂にさしかかり、最後の難関をヨレヨレした足取りでママが前を行く。
ようやく緑の小道を下りきると、ウブド中心部につながる大通りに出た。

何だかとても得した気分。こんなハイキングを味わいながらウブドの中心部へ行くなんて贅沢だ。
かなり気に入った。毎日ここを通って過ごしたい!

約1時間半~2時間の道のりだった。
ママはかなりお疲れモード。

この日のハイキングコースが気に入って、一週間のウブド滞在中2、3往復した。