でんぶんじょの楽しみ

ドライブと山とスキーを最高に楽しむ。時折スピリチュアル。

運命に向き合う強さ〜music for a while

コロナウィルスは誰の陰謀か。誰のせいか。感染したのは誰のせいか…。などなど、誰かのせいにしている輩が多い残念な世の中、誰のせいでも無く、私やあなた自身のせいかもしれない。

紀元前4世紀半ば、ソポクレスによって書かれたギリシャ悲劇の傑作、オイディプス王を読むとそんな気がしてきます。

オイディプス王は先王殺しの犯人探しをし、実はその罪人が自分である事に気付き、罪(父とは知らず父を殺し、母とは知らず妃にし子をもうけた)を自ら罰します。

 

自らの過ちを認め罰する事が王たるものの条件であると言わんばかりです。当時のギリシアの腐敗政治へのアンチテーゼでしょうか。

そして男気に溢れた人物像です。今の政治家の中に見つけられるでしょうか。

 

以前声楽でアンサンブルさせていただいた事があるヘンリー・パーセルのmusic for a while(オイディプス王の劇中歌として作曲されたバロック時代の作品)の解釈が十分では無く消化不良であった事から、再度熟読してみたオイディプス王でしたが、其処には現代の私達が向き合う時代と見紛う一幕が記されていました。→コロノスのオイディプスを読まれると更に良いと思います。

オイディプス王の如く旧世界の落日を見届け、運命に寄り添い、真実に向き合う高貴さで営むのが人であるという一つの答えが有りました。

 

以下に運命に向き合い、あらがうオイディプス王がひと時音楽で心癒されるという美しい旋律を。リモートワークと外出自粛の身の慰めになれば嬉しいです。

https://youtu.be/8TTjw2tGbtg